施術を通して考えたこと

2020年05月08日

昨日で当院は5年目に入りました。

毎年、GWの時期は1年を振り返る機会になっています。

昨日、当院のLINEページで繋がっているお一人からLINEでお祝いのメッセージをいただいた時、「4年間を振り返ると、どんなことが思い出されますか?変ったこと、変わらなかったこと、変えなかったこと...」という問いがありました。

4年間を振り返るとなるとパッとは答えられないなと思いながらも「施術をさせていただいて、上手くいかなかったことの方が心に残ってますね。(何名かのお顔が浮かびました)」と答えました。

そして後になり、自分が答えた「上手くいかなかったこと」という言葉、これって何だろう?自分で答えた言葉に問いが生まれました。

そこを問い直して出てきたのは、相手に満足してもらえなかった、自分が納得いく結果が出なかった、などありますが、上手くいかなかった時はコミュニケーションが取れていなかった、お互いに意思の疎通が取れなかった、そこだと実感しています。

施術で結果が出せないことよりも、お互いにコミュニケーションが取れたかどうか、というより、お互いにコミュニケーションが取れていなかったから施術の結果が出せない、施術による変化を感じてもらえなかったんだと今なら分かります。

上手くいかなかった時は、相手の症状を良くしたいという思いだけが先行して、結果が出ず焦る、という流れになっていました。そんな時は心身共に疲弊していました。

そういう自分にも変化が出てきています。

先日こういうことがありました。

酷い坐骨神経痛のようなお尻から足の痺れを訴えて来院された40代男性のAさん(仮)。

問診で座っている途中で痛みが強くなり、すぐに施術に入りました。

幸い施術後、まだ痛みは残るもののいくぶん和らいで、次の予約を取っていただき帰られました。

そして、施術を2回、3回と重ねるごとに、当初車に乗るとすぐ足の痺れが強く出る状態から、少しずつ痺れも和らぎ楽になってきたと笑顔も見られるようになりました。

施術で関わる中で、すごく受け答えが丁寧で気を遣われる印象のAさんでしたが、あまり自分から話されることはなく何か抱えられているのではと感じました。

ただ、あまりこちらからプライベートなことを聴きだすのも失礼だと思い、深くはつっこまず、何気ない会話の流れで僕のプライベートなことをさりげなく話したりしました。

そして前回4回目の施術の後、お水を飲んでもらっている時、ふとAさんから「先生あまりテレビ見ないって言ってましたが、何かやっている趣味とかありますか?」と質問がありました。

これまでは僕が問いかけたことにAさんが答える関係性からAさんから私に問いかけが来たことが嬉しく、Aさんは口数が少ない方なのかと思っていましたが、そこからポンポンと会話が生まれ、プライベートなことなのでここでは避けますが、Aさんのご家族のことや今のお仕事での悩みなどを話してくれました。

この時、坐骨神経痛を抱えた患者さん(Aさん)と施術者(私)という関係性から、仕事やご家族にこういう思いを持って日々を生きている一人の人間であるAさんと私に関係性が変わったように感じました。

Aさんの悩みに対して、具体的に何かアドバイスができたわけではありませんが、施術を通して、人間として関われたようで嬉しかったです。

今呼吸・整体の学びの中で教えていただいている、相手の言葉や態度だけで判断しないこと、その裏にある想いを想像すること、私もそういう自分で人と関わりたいです。

呼吸ワークを通して、自分が自分で在り続ける。

また来年はどんな自分になっているのか。

これからどういう出会いがあるか楽しみです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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